股関節の痛みについて
股関節は 骨盤と大腿骨(太ももの骨)の間にある関節 で、歩く・走る・座る・立つ など、日常の動作を支える重要な役割を持っています。股関節は強靭な構造をしており、体重を支えながらさまざまな方向に動くことができます。また、筋肉・靭帯・軟骨 などが連携し、安定性を保ちつつスムーズな動きを可能にしています。
股関節の痛みの原因
股関節の痛みにはさまざまな原因があります。主なものを5つに分けて解説します。
① 筋肉の影響
✔ 筋肉の緊張や炎症 → 長時間の座りっぱなし、同じ姿勢の維持、筋力不足、不良姿勢が原因
✔ 筋肉バランスの崩れ → 立ち仕事や座り仕事が長時間続くと、股関節に負担がかかる
✔ スポーツや怪我によるダメージ → 筋肉が損傷し、股関節周辺の痛みを引き起こす
② 運動の影響
✔ 運動不足や過度な運動 → 運動不足で筋力が低下しても、激しい運動で負担がかかっても痛みの原因に
✔ 不適切な姿勢での運動 → ウエイトトレーニングやランニングなどで、フォームが悪いと股関節に負担
✔ ジャンプやダッシュなど負荷の高い動作 → 股関節に強い衝撃がかかり、痛みにつながる
③ 姿勢の影響
✔ 前かがみの姿勢が続く → デスクワークや家事で前傾姿勢が続くと、股関節に負担がかかる
✔ 長時間の座り姿勢 → 椅子が合わない・足を組むクセがあると、骨盤の歪みにつながる
✔ 片足重心の立ち方 → 無意識に片足に体重をかけることで、左右のバランスが崩れる
✔ 背骨の歪み → 背骨が歪むことで、股関節の負担が増加
④ 体のバランスの崩れ
✔ 筋肉のバランスが崩れる → 一部の筋肉が硬くなると、股関節に負担がかかる
✔ 骨盤の歪み → 骨盤が傾くことで、股関節の位置がズレて痛みの原因に
✔ 歩き方の問題 → 歩行パターンが崩れると、股関節に余計な負担がかかる
⑤ 怪我や病気
✔ 股関節のケガ → 捻挫や打撲、骨折など
✔ 関節の病気
⚠ 股関節の痛みが長引く場合は、専門機関での診断が必要です。
股関節は体の土台である骨盤と下肢をつなぐ重要な関節です。
この股関節に痛みや動きの制限が起こると、身体のバランスが崩れ、腰や背中にも二次的な負担がかかってきます。
たとえば、股関節が硬くなったり、痛みをかばって歩き方が変わったりすると、骨盤が傾きます。
骨盤は背骨の土台でもあるため、傾きが続くと背骨がねじれたり、腰や背中の筋肉に余計な緊張が生じたりします。
結果として、腰痛や背中のこわばり、場合によっては肩こりや首の不調まで広がることがあります。
また、股関節の動きが制限されると、本来股関節が担うべき動作(足の上げ下げやひねりなど)を腰や背中が代わりに行おうとします。
この「代償動作」が繰り返されることで、腰椎や胸椎周囲の関節や筋肉が疲労し、痛みや可動域の低下を招きます。
股関節の動きが硬くなる
→ 骨盤がスムーズに動かず、歩行時に体が左右に揺れる
→ 腰の片側だけに負担が集中し、腰痛を発症
股関節の可動域が狭くなる
→ 前屈やしゃがむ動作で腰が過剰に曲がる
→ 腰椎周囲に炎症や筋肉の緊張が起こる
痛みを避けて無意識に姿勢を傾ける
→ 背骨がねじれ、背中が張る・こる
股関節の問題を放置すると、痛みや歪みが腰・背中・首へと連鎖し、日常生活の動作や運動機能にも影響を与えます。
早期に股関節の柔軟性やバランスを整えることが、慢性的な腰痛や背中のこりを防ぐために重要です。
股関節まわりの筋肉をやわらかく保つ、体幹の安定性を高める、そして必要に応じて専門家による調整を受けることで、こうした連鎖を断ち切ることができます。
このように、股関節の不調は単独ではなく、体全体に影響を及ぼす可能性があります。
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